私の夢は1日で、一瞬で、無の中に。

透明だから、誰も読めない。

2020-01-01から1年間の記事一覧

日記

耳飾りが、淡く揺れた。冷たさを帯びた風が、吹き荒れてる。さみしい世界だ。人の、生きてゆく為の世界ではなくて、逆に生きてきたがゆえの夜なのだった。薄明の予感に、浅瀬は漣を揺らす。わたしの足は水に浸かり、時折り、星くずが瞬くのを掬い上げようと…

日記

人は哀れな、存在だ。 雪の降る、静かな夜にそんな感想が涙と伝った。 ほらー、きみはやっぱりかわいいね。 ねー、あの雲の形おかしいねー。 硝子の、破片のような記憶が、散らばった廃虚。 光が、どこから差し込んでは、それらいつまでも、こだましてる。 …

日記

不幸な、一生だったと?は独白する。 薄暗い路地裏。朝日はいまだ、遠く、ただ静寂だけが嫌に痛かった。 俺の、握りしめたピストルの重たい金属の感触。 走馬灯はなかった。ただ、思い巡らすのはいつか、まだ静かな小春日和のような思い出だった。 いや、実際…

吐きそうなくらいに生きること

昨日、このタイトルのまま何も書けずに寝てしまった。生きることは、地獄であり、それ以外の何者でもなくてたった独りの夜で絶望した人間は死というたった一つの光に見せかけた闇に取り憑かれたように縋り付き、その暴かれた正体の、といってもそんなものあ…